ポモドーロは古い?52/17ルール

勉強法

毎日忙しく働く合間に勉強の時間を捻出し、限られた時間の中で最大の成果を出すためには、効率的なタイムマネジメントが不可欠です。

大人の時間管理術としては「ポモドーロ・テクニック」が有名ですね。しかし、実は最近、ポモドーロ・テクニックとはまた異なる、新しいタイムマネジメント術が注目されているのをご存知でしょうか。

今回は、日々の勉強や仕事の効率をぐっと高めてくれるかもしれない「52/17ルール」についてご紹介します。ポモドーロ・テクニックとの違いや、ご自身の学習スタイルに合わせた活用法を見つけるヒントになれば幸いです。

▼このブログはこちらのポッドキャスト内容を再編したものです。ぜひ合わせてお聞きください!

「ポモドーロ・テクニック」だけじゃない!新しい集中術「52/17ルール」とは?

これまで多くの方に知られてきたポモドーロ・テクニックは、「25分勉強して5分休憩」を繰り返すことで、集中力を維持しながら作業を進める手法ですよね。私たち「勉強カフェ」でも、このポモドーロ・テクニックを取り入れたイベントをよく開催しています。

一方で、今回ご紹介する「52/17ルール」は、「52分間集中して作業し、17分間休憩する」という時間配分で行われるタイムマネジメント術です。なんだか中途半端な数字に感じられますが、これにはちゃんとした理由があるんです。

このルールは、今から約10年ほど前、アメリカのあるIT企業が行った調査から生まれました。その調査では、成績が上位の「やり手」と呼ばれる社員の方々の仕事パターンを分析。時間計測アプリを使って細かくデータを取った結果、「52分仕事をして17分休憩する」というサイクルが最も効率的であるという数値が割り出されたのです。実際に成果を出している方の行動パターンに基づいているため、非常に信憑性が高いと言えるでしょう。

確かに、日本の学校の授業時間も50分や45分が一般的で、人間の集中力が持続する時間の目安とされているのかもしれませんね。そして、52分しっかり集中した後は、17分という少し長めの休憩で、脳をリフレッシュさせることが、次の集中への大切な準備となるのです。休憩は、パフォーマンスを維持・向上させる上で非常に重要だと認識されているからこそ、この時間配分が導き出されたのかもしれません。

あなたの勉強スタイルに合うのはどっち?ポモドーロvs52/17

ポモドーロ・テクニックと52/17ルール、どちらも集中と休憩を繰り返すという点では共通していますが、集中時間の長さが大きく異なります。ポモドーロが25分なのに対し、52/17ルールは52分と、集中時間が倍近く長いのが特徴です。

実は、ポッドキャスト出演者の上村もポモドーロ・テクニックを試したことがあったそうですが、定着しなかった経験があるとのことでした。クリエイティブな企画を考えたり、コンテンツを作成したりする仕事がメインだった上村にとっては、25分で区切らなければならないこと自体がストレスになってしまったそうです。いい感じに乗ってきて、「あと少しで完成しそう!」という時でも、ルール上タイマーが鳴ったら強制的に中断しなければならないのが、合わなかったのかもしれません。

確かに、何かを考えたり、まとめたり、新しいものを形にするような成果物を生み出すタスクの場合、25分では短すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。集中して作業を進めているうちに、だんだんと良いリズムに乗ってくる、いわゆる「ゾーン」に入りかけるような感覚ってありますよね。そういう時に中断されてしまうのは、もったいないと感じることもあるでしょう。

一方、52/17ルールであれば、52分と比較的長い時間集中できるため、そうしたジレンマを感じにくいかもしれません。もちろん、どちらが「良い」「悪い」という話ではなく、ご自身の性格や、取り組むタスクの内容によって使い分けるのが賢い選択です。

例えば、単語カードを覚えたり、暗記をしたりといった単純作業系の勉強には、短いスパンで集中と休憩を繰り返せるポモドーロ・テクニックがぴったりかもしれません。一方、論文を書いたり、企画書を作成したり、ある程度まとまった時間で思考を深める必要があるタスクには、52/17ルールのように長い集中時間が確保できる方が向いているでしょう。

ご自身に合った方法を見つけるために、まずは両方を試してみて、しっくりくる方を選んでみるのも良いかもしれませんね。

集中力を高める工夫は他にも!「みんなで一緒に」で成果アップ

「でも、一人で52分集中し続けるのは難しいかも…」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください!集中力を高める工夫は、時間管理術だけではありません。

勉強カフェでは、ポモドーロ・テクニックを応用し、みんなで一緒に長時間集中して勉強する「ポモ会」というイベントを各スタジオで実施しています。これは、1ポモドーロ(25分勉強+5分休憩)を1セットとし、多い店舗ではなんと6ポモドーロ、つまり3時間もの間、参加者全員で一緒に勉強するというものです。

「3時間も一人で集中するのは大変…」と思うかもしれませんが、仲間と一緒に時間を決めて取り組むことで、「周りの人も頑張っているから自分も頑張ろう」という良い意味でのピアプレッシャーが働き、モチベーションを維持しやすくなります。参加者の方々からは「いい疲労感が得られる」「一人でやるよりもはるかに集中できた」と、非常に好評なイベントなんですよ。

タイムマネジメント術を試してみるだけでなく、こうした「みんなで一緒に頑張る環境」に身を置くことも、忙しい社会人の方々が勉強を継続し、成果を出すための大きな後押しとなるはずです。このイベントは、勉強カフェの会員ではない方もご参加いただけますので、ご興味のある方はぜひイベントページをチェックしてみてくださいね。


ポモドーロ・テクニックにしても、52/17ルールにしても、あるいはその他のどんな方法にしても、一番大切なのは、「自分に合った方法を見つけ、継続すること」です。

今日から早速、今回ご紹介した52/17ルールを試してみてはいかがでしょうか。または、これまでのポモドーロ・テクニックを、ご自身のタスク内容に合わせて工夫してみるのも良いでしょう。

タイムマネジメント術をうまく活用して、効率的な学習時間を手に入れ、目標達成への道を力強く歩んでいきましょう!